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2014.08.29

第3回瑞穂町:公園や道路脇の花壇に花を植えて、きれいな環境づくりを めざす

 当プロジェクトの助成金を活用した都内62市区町村の環境事業の取り組み状況について順番に紹介する「環境事業紹介」のコーナー、第3回は、瑞穂町で毎年春と秋に実施している花の植え付けおよび花苗・苗木の無料配布事業について紹介します。花いっぱいの町をつくり、きれいな環境づくりをめざす同町の取り組み。ぜひご一読ください。

小学校の子どもたちや町内会の協力で、公園や道路に花を植える

 瑞穂町は、都心から北西約40kmに位置し、東部には狭山丘陵が広がる。一帯は狭山近郊緑地保全区域に指定され、豊かな自然が残る。
 同町都市整備部建設課公園係で緑化推進の一環として10数年にわたって取り組んでいるのが、春と秋の花の植え付けおよび花苗・苗木無料配布事業だ。花の植え付けは、公園や道路の植樹帯などを中心に、各町内会、小学校及びボランティア等の協力を得ながら、6月と11月に花苗を植え付け、緑化活動の推進、啓発、理解促進をめざしている。
 「町内会の皆さんには、苗や腐葉土など一式を配布して、植え付けとその後の管理などにも協力していただいています。一方、小学校には町役場の職員が参加して、いっしょに植え付けをしながら説明しています。だいたい2~5年生のうちの1学年が参加してくれていますが、中には栽培委員会の子どもたちが担当している学校もあります。低学年の子どもたちの場合、一通り説明しても、その通りにできないらしくて、どうしたらいいんだろうと戸惑って作業が進まないことも多いですね。手本を見せながら近くでやったり、横について説明したりしてあげればわかってくれますが、子どもたちにもわかりやすい説明をすることが課題です」
 事業の概要を説明してくれたのは、公園係主事の田中俊輔さん。
 高学年や栽培委員の子たちは、すぐに作業に取り掛かってくれるし、なかには苗の配置によって、「ハナ」「ミズホ」などの簡単なドットの文字を描いたりすることもあるという。苗が生長して茂ってくるとわかりづらいものの、そんなふうに楽しみながら作業してくれるのもうれしいと話す田中さんだ。

役場の前の道路脇の花壇は、瑞穂第一小学校の5年生が植え付けを担当。花苗の植え付け場所を調整して、簡単なドット文字を描いたという(取材時には花が茂って、はっきりとはわからなくなっていた)。 役場の前の道路脇の花壇は、瑞穂第一小学校の5年生が植え付けを担当。花苗の植え付け場所を調整して、簡単なドット文字を描いたという(取材時には花が茂って、はっきりとはわからなくなっていた)。

役場の前の道路脇の花壇は、瑞穂第一小学校の5年生が植え付けを担当。花苗の植え付け場所を調整して、簡単なドット文字を描いたという(取材時には花が茂って、はっきりとはわからなくなっていた)。

季節のイベントで花苗・苗木を配布

 花壇への花植え付けだけでなく、春・秋には花苗・苗木の無料配布も実施している。春は5月のウオーキングイベント、秋には11月に役場前の通りを車両通行止めにして開催する産業まつりなど、季節に応じて開催される町内の主要なイベントの会場の一角に配布コーナーを設けて、自宅等に植えてもらい、町に緑を増やして、環境を良くしていこうというのがねらいだ。
 配布している苗は、例えばライラックやキンシバイ、シャクナゲなど花を楽しむものもあれば、温州蜜柑やブルーベリー、オリーブなど実のなる樹なども用意して、数種類の中から選べるようにしている。
 「特に実のなる樹が人気も高いですね。少しずつ種類を入れ替えるようにしています。今人気の温州蜜柑も3~4年前からの配布です。一方、ブルーベリーは都立瑞穂農芸高校の協力を得て苗木の提供をいただいています。苗木配布はだいたい朝10時からの開始で、私たちも8時前に出勤してきて準備していますが、その時間にはすでに並んで待っている方々がいるほどです。広報にイベントチラシを挟み込んで、場所と時間を案内するとともに、その中に引換券をつけています」

 

 春には、5月の『残堀川(ざんぼりがわ)ふれあいウオーキング』の参加者にも参加賞として花苗を配っている。ウオーキングイベントは、町内から毎年約600~1,000人ほど参加する一大イベントで、六道山(ろくどうやま)を抜けて残堀川沿いを歩き、ゴールの狭山池をめぐる6kmほどの周回コースを設定している。
 係長の渡辺佳則さんは、今年の4月に異動してきたばかりだが、この春のイベントには担当係の一員として参加した。
 「ちょうど異動してきたばかりでしたが、この春にはウオーキングイベント参加者の皆さんに花苗を配りました。長い距離を歩いてきて疲れを見せながらも、きれいだねと声をかけてくださる方も多く、喜んでいただけている様子がうかがえました。小学生たちによる花植えでは、安全確認をしながらいっしょに植え付けました。子どもたちが楽しそうに植えているのを見ていると、自分もうれしくなったのを思い出します」

春、残堀川ふれあいウォーキングで、参加者に花苗を配布。
春、残堀川ふれあいウオーキングで、参加者に花苗を配布。

秋には、産業祭りで苗木を配布。
秋には、産業まつりで苗木を配布。

植え付けの後、水をかけるまでが「花植え」の一連の流れ

 公園や道路の花壇には、ポーチュラカという花を主体に、ベゴニアやニチニチソウなども植えている。取材当日に案内してもらった町役場前の通り沿いに設置された花壇は、毎年、近くにある瑞穂町立瑞穂第一小学校の子どもたちが植えに来ている。
 「役場前の通りと、角を曲がった消防署前の通りの2か所を第一小学校の子どもたちに植え付けをお願いしています。消防署前の通りは花壇がブロックごとにわかれていて、1ブロックあたり、8本ほどの苗を植えていきます。子どもたちは、5~6人一組くらいのグループでひとつの花壇を担当してもらい、早いグループは2つ目の花壇の植え付けに移っていきます。植え付け後には、水とジョウロや空のペットボトルを用意してあるので、水を撒いてもらいます。大きなタンクに水を入れてありますから、それぞれ水を汲んで、花壇の水やりをしてもらうんですね。水をかけるまでが花植えの一連の流れということで子どもたちには説明をしています」

小花植え 小花植え
小花植え 小花植え

地域の小学生による花植作業の様子。花壇ごとに植える本数のポット苗を置いておき、子どもたちは穴を掘って植えつけていく。水をかけるまでが花植えの一連の流れだ。

 ポーチュラカは熱帯~亜熱帯地方が原産だから、暑さや乾燥にも強く、道路沿いの花壇でも元気に育ってくれる。
 小さな花壇が町中に分散しているだけに、限られた職員の手だけでは水やりも十分にはできないが、水やりが遅れてもすぐに枯れたりしないからありがたい。町内会にお願いしている分も、平日は仕事に出ている人たちが多い。加えて、特に夏は花が元気だから、秋の植え替え時でもまだ勢いがある。

 

 「花がきれいに咲いていて、それを住民の皆様が見て喜んでくれるときが一番うれしいですね。『きれいだね』などと声をかけてくれる人も大勢いらっしゃいます。それと、道路脇の植え込みでも低木では茂みの中などにごみが多いのですが、花壇にはそれほど捨てられていませんから、花が咲いてきれいなこととともに、“ごみのないきれいな町”をつくるのに花壇が役立っていることを感じています。事業担当としては、今後もこの事業をしっかりと続けていきたいという思いです。植える場所も花壇を増やしたりしながら、徐々に拡げていって、今以上により多くの人が知って、参加してもらえるとうれしいですね」

 

 春秋の花の植え付けでは、2年ほど前から、福生警察署の協力も得られるようになっている。町をきれいにしていくことで防犯意識を高めていく効果につながることは警察署としても望ましい。それと同時に、目の前を自動車が走る道路脇の花壇で花の植え付けをしているから、安全確保のための講習をしてもらっている。
 そんな協力・連携も含めて、花ある街をめざした取り組みを地道に広げていきたいという田中さんだ。

瑞穂町都市整備部建設課公園係の田中俊輔さん。

瑞穂町都市整備部建設課公園係の田中俊輔さん。


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