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第6回地球温暖化防止~草の根活動支援のこれから~

エコアカデミーインタビュー4.低炭素杯2012

-昨年に続き2回目の開催となった「低炭素杯2012」ですが、東日本大震災を経て、今年の参加団体や活動内容には、どのような印象を持たれましたか-

写真:会場の様子

「低炭素杯」は、事業仕分けで廃止となった「一村一品・知恵の環づくり」事業(注8)の理念を継承するプロジェクトです。「一村一品」を通じて、各地で活動する学校・有志・NPO・企業など多くの主体にエントリーいただき、情報交換や交流を通じて、連携の輪が拡がりを見せていました。廃止という評価でしたが、私どもは、今後も継続すべき事業として、2011年度から国税ゼロ事業として、民間企業などをスポンサーとして資金を募り、運営しています。今年は、全国から選ばれた4部門(地域活動、学生活動、企業活動、ソーシャルビジネス(注9))41の活動団体(ファイナリスト)による発表が行われました。省CO2・省エネはもちろんですが、今年は震災復興支援や、再生可能エネルギーをテーマとした企画が増えたという印象です。

写真:会場の様子-今年は、高校生がグランプリを受賞しましたね-

栃木農業高等学校の「守れヨシの湿原、とりもどせ農村のヨシズ作り」がグランプリに選ばれました。希少生物が生息する渡良瀬遊水地のヨシ原保全からスタートしたものです。活動を通じて、かつて地域の特産物がヨシズであったことを知り、地元の農家と共同でヨシの刈り取り、ヨシズ手編み機を再生するとともに日よけとしてのヨシズの冷却効果や二酸化炭素の削減効果を研究しています。また、ヨシ堆肥を開発し、足尾銅山の緑化や、日光杉並木の植林活動に活用しています。さらに、東日本大震災後の電力不足を踏まえた夏場のヨシズ利用のPRや、現在のヨシズの主要産地である中国との環境国際交流などが、高い評価を受けました。

この活動のすばらしいところは、ヨシという植物を中心に、生態系の保全や緑化の推進、低炭素なライフスタイルの提案、地場産業の復活、国際交流と、様々な段階へのステップアップが見られる点です。このような展開は、自分たちの活動だけでは実現できないものです。他の団体や、異なる世代との交流、ネットワークづくりが大切であることを、まさに市民活動に求められる姿を発信できる活動だと思います。

写真:会場の様子

受賞団体に授与された低炭素杯トロフィー(注10)

注釈

  • (注8)「一村一品・知恵の環づくり」事業:2007年度から、環境省と都道府県地球温暖化防止活動推進センター、全国地球温暖化防止活動推進センターによる3ヵ年事業。各都道府県から、学校・NPO・企業・自治体など様々な主体が全国各地で展開している地球温暖化防止活動について、地域の先進的な取り組みを掘り起こし相互に紹介するもの。2009年11月の事業仕分けで廃止となった。
  • (注9)ソーシャルビジネス
    環境・貧困問題、村おこし、少子高齢化など社会的課題をビジネスとして事業性を確保しながら解決しようとする活動。地域産業、雇用の創出や、暮らしの視点に立った第一次産業をはじめとする既存の産業の活性化が期待される。社会貢献型企業などとも呼ぶ。
  • (注10)低炭素杯2012トロフィー
    東日本大震災の被災地である宮城県石巻市で、津波によって倒壊した家屋の木材を使って製作されました。石巻市立港小学校の6年生の子どもたちが卒業記念カップをつくる際に同時に制作されました。
    http://www.jccca.org/info/2012/02081113.html外部リンク

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