トップページ > みどり東京レター > 第8号 環境に関する展示や体験コーナーでの体験を通して、楽しみながら広く環境について気付き・学んでいきたい――第12回むさしの環境フェスタ

みどり東京レタータイトル

 みどり東京レターは、都内62市区町村が実施するイベントをわかりやすく紹介することを目的に、月に1回程度の更新を予定しています。ぜひご一読ください。

2019.12.16

第8号環境に関する展示や体験コーナーでの体験を通して、楽しみながら広く環境について気付き・学んでいきたい――第12回むさしの環境フェスタ

11月10日(日)、雲一つない秋晴れのもと、武蔵野クリーンセンターで「第12回 むさしの環境フェスタ」が開催された。

11月10日(日)、雲一つない秋晴れのもと、武蔵野クリーンセンターで「第12回 むさしの環境フェスタ」が開催された。

イベント名称:第12回 むさしの環境フェスタ外部リンク

開催日時:2019年11月10日(日) 10時00分~15時00分
会場:武蔵野クリーンセンター
参加人数:約3500人
主催:武蔵野市
参加団体:市民団体、企業、武蔵野市など25団体

shiina

今年はSDGsの17の目標をシールにしたシールラリーがあったよ!

各ブースに持続可能な開発目標(SDGs)を掲げて啓発

 気持ちよく晴れわたり、風もなくおだやかな秋を感じさせる11月10日(日)、武蔵野市役所の隣にある武蔵野クリーンセンターにおいて、第12回むさしの環境フェスタが行われました。
 今年の環境フェスタでは、SDGs(持続可能な開発目標)の周知を実施目的の一つにしているとのことで、参加団体の各ブースには、それぞれの活動目標や展示内容にあったSDGsの目標が掲げられていました。SDGsは、持続可能な世界を目指し2015年の国連環境サミットで採択された、2030年までの国際目標です。

25団体の展示ブースには、それぞれの活動や展示内容に沿ったSDGsの目標が掲げられていた。

25団体の展示ブースには、それぞれの活動や展示内容に沿ったSDGsの目標が掲げられていた。ブースで展示を見たり、クイズや体験コーナーに参加したりするとシールが1つもらえる。シールを集めた数に応じて参加賞がもらえる仕組みだ。


あるブースでは、使用済みの食用油を集めていて、廃油を使った石けんづくりも体験できる。廃油を持ってきた人はもちろん、持ってこなくてもアロマの香りをかいでクイズに参加することでシールがもらえた。

あるブースでは、使用済みの食用油を集めていて、廃油を使った石けんづくりも体験できる。廃油を持ってきた人はもちろん、持ってこなくてもアロマの香りをかいでクイズに参加することでシールがもらえた。


環境啓発施設エコプラザ(仮称)の整備計画

 武蔵野市では、現在武蔵野クリーンセンターが稼働していますがそれまで使われていた旧クリーンセンターの一部をそのまま残しています。既存の建物を壊すだけでも多くの産業廃棄物が出るため残したそうですが、それだけでなく、ここをリノベーションし、環境啓発施設エコプラザ(仮称)として使う計画で、現在、整備や活用方法の検討が市民とともに進められているとのことです。
 今回はその旧クリーンセンターのプラットフォームの中を見学するツアーがありました。ツアーでは楽しいクイズで、ごみ処理の工程などを学ぶとともに、今後、このスペースを、環境啓発施設エコプラザ(仮)として利用し環境について情報発信する場にしていくという説明をお聞きしました。
 エコプラザ(仮称)に集まる人々が互いに絆を深め、環境の大切さや未来の地球を考える場としてうまく活用されれば、きっと素晴らしい化学反応が起こるのではと期待が強まります。
 エコプラザ(仮称)は、2020年11月にオープンの予定だそうです。


旧クリーンセンターのプラットフォームの中。

旧クリーンセンターのプラットフォームの中。長さ約50m、幅15m、高さ8mのスペースは、かつてごみを満載したごみ収集車が毎日出入りしていた。グリーンの扉はごみの投入口だったという。ツアー最後のクイズは、「エコプラザ(仮称)は、どんなところになるのでしょう?」という問題で、以下の3択すべてが正解なのだという。
1)環境の大切さを学ぶところ
2)未来の地球を守るところ
3)友だち100人つくるところ


海洋プラスチックごみ問題に注目が集まる

 近年、特に注目されているプラスチックごみによる海洋汚染を伝えるブースもいくつか見られました。プラスチックによる海洋汚染により、魚などの生物の体内にマイクロプラスチックがたまり、やがてそれは人の体内にも入りこんでくるというもの。あるブースでは、多摩川の河川敷から集められたごみが展示されていて、プラスチックごみの多さがわかるようになっていました。
 プラスチックごみを減らすために、マイボトル・マイカップの持参を勧めるブースでは、炭酸飲料やスポーツドリンクなどに含まれる糖分を糖度計で計る体験が行われていました。
 また、市の担当者の説明では、「今年の環境フェスタでは、プラスチックごみ削減の啓発のため、海洋プラスチックごみに関するパネル展示を行っているほか、シールラリー参加賞はプラスチック製の個別包装をなくしている」とのことでプラスチックごみの減量を考えるきっかけづくりに力を入れている様子がうかがえます。

プラスチックごみによる海洋汚染の仕組みの説明とともに、「環境に優しい行動」として、3R(リデュース、リユース、リサイクル)行動や、マイボトル・買い物袋の持参などが、ごみの減量につながると紹介されていた。

プラスチックごみによる海洋汚染の仕組みの説明とともに、「環境に優しい行動」として、3R(リデュース、リユース、リサイクル)行動や、マイボトル・買い物袋の持参などが、ごみの減量につながると紹介されていた。


葛西臨海水族園から、移動水族館として、熱帯魚の水槽やカニ(タカノケフサイソガニ)やムラサキウニ、イトマキヒトデ、マナマコなどがやってきて、子どもたちを喜ばせていた。

葛西臨海水族園から、移動水族館として、熱帯魚の水槽やカニ(タカノケフサイソガニ)やムラサキウニ、イトマキヒトデ、マナマコなどがやってきて、子どもたちを喜ばせていた。マナマコに触れてみたり、ムラサキウニのトゲがそれほど尖っていないことを確かめたりした子どもたち。海の生き物に触れる貴重な体験が、海をきれいにしようという思いにつながるのだろう。


クリーンセンターのなかで行われていた絵本カバーを使ったマイバッグづくりのコーナーでは、若いお母さんが熱心に袋づくりに取り組んでいた。

クリーンセンターのなかで行われていた絵本カバーを使ったマイバッグづくりのコーナーでは、若いお母さんが熱心に袋づくりに取り組んでいた。絵本のカバーは外されてしまうことが多いが、可愛らしいデザインのものが多く、こうした工夫も、ごみの減量につながる。


 会場となった武蔵野クリーンセンターは、武蔵野市内で発生する燃やすごみ、燃やさないごみ、粗大ごみ、危険有害ごみを受け入れている市内唯一のごみ処理施設です。平成29年からは、旧クリーンセンターに隣接して建てられた新クリーンセンターが稼働しています。

武蔵野クリーンセンターは、環境の保全に配慮した安全・安心な施設として運営されるだけでなく、「開かれた施設」をコンセプトに掲げ、環境フェスタ以外にも「エコマルシェ」などの様々なイベントが開催されている。

武蔵野クリーンセンターは、環境の保全に配慮した安全・安心な施設として運営されるだけでなく、「開かれた施設」をコンセプトに掲げ、環境フェスタ以外にも「エコマルシェ」などの様々なイベントが開催されている。開館時間中は、予約不要で見学ができ、ごみ処理の流れについて学ぶことができる。武蔵野の雑木林をイメージした外観が周囲の景観と調和し、"まちに溶け込み まちにつながる 武蔵野クリーンセンター"を目指している。


関連リンク

このページの先頭へ

本事業は、公益財団法人 東京都区市町村振興協会からの助成で実施しております。