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 みどり東京レターは、都内62市区町村が実施するイベントをわかりやすく紹介することを目的に、月に1回程度の更新を予定しています。ぜひご一読ください。

2022.08.26

第31号楽しみながら環境学習を!―北区・省エネ道場(令和4年度第1回)「ガス管で万華鏡をつくろう」

講座の準備を整え、参加者を待つ様子。机の上の黄色い筒は、ガス管として実際に使用されていたポリエチレン管を切断して、綺麗に汚れを拭き取ったリサイクル品です。


北区・北とぴあ 第1回省エネ道場「ガス管で万華鏡をつくろう」

開催日時
令和4年7月24日(日) 10:00~11:30
会場
北とぴあ9階 902会議室
講師
東京ガスネットワーク株式会社
対象
北区在住・在学の小学生
主催
北区生活環境部環境課環境政策係
参加者
19名

shiina

ガス管を使った万華鏡作りを通して、楽しく遊びながら、ごみの排出やリサイクルについて学んだよ!

『北区ecoかるた』で楽しく環境配慮・環境行動を学ぶ

 北区では毎年小学生を対象にした省エネ道場を開催しています。今年度は全6回の講座を予定しています。今回は、7月24日(日)に行われた、令和4年度第1回省エネ道場「ガス管で万華鏡をつくろう」の様子を紹介します。
 北区環境課の岡広識さんのお話によると、平成27年度に環境学習の題材として作った『北区ecoかるた』を活用したかるた遊びの普及や、広く環境について子どもたちに学んでもらうため、平成28年度から省エネ道場が始まりました。
 令和元年度までは、前半に座学・工作などを行い、後半でかるた遊びの時間を取っていましたが、令和2年度以降は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、かるた遊びは取り止めて、工作の時間に重点を置いています。

省エネ道場の開会の挨拶をする北区環境課長の佐野正徳さん(左)。

平成27年度に作られた『北区ecoかるた』は、区内在住・在学の小学生から募集した標語をもとに44首を選びました。絵札の裏面には北区の自然や環境、省エネ、ごみ問題などに関連する解説があり、楽しんで学びながら、日々の環境行動につなげてもらうことをねらいとしています。

ごみの減量と3R+Rにチャレンジ

 第1回の講師は、東京ガスネットワーク株式会社の方が担当して、天然ガスやごみの減量、リサイクルなどをテーマに解説していただきました。
 まず、天然ガスが石油や石炭よりCO2の排出が少ないこと、すべて輸入に頼っていることなどを学びました。続いて、「北区民1人が1か月に出すごみの重さは約何kgでしょう?」とクイズが出されました。正解が発表されると、会場の子どもたちから「多いなあ」という声が聞こえてきました。※皆さんも考えてみてください(正解はこの記事の最後に記しています)。
 会場からの声を受けて、講師が「ごみの減量のために、『3R+R』にチャレンジしよう!」と呼びかけました。「3R」は子どもたちも聞いたことがあるようでしたが、もう一つのRがわかる人は一人もいませんでした。「もう一つのRはリフューズ、断ること。過剰包装や買い物袋などが要らないときは勇気を持って断ることもごみの減量につながるよ。」という講師の説明に頷く子どももいて、気付きの機会となりました。
 この後、実際にガス管として使われていたポリエチレン管の見本が紹介され、リサイクルの取り組みについて説明がありました。古くなって交換されるガス管は、細かく砕いて粒状に圧縮成型されたあと、文房具やごみ袋、工事用の部品や材料に100%リサイクルされています。

ごみの減量のための「3R+R」は、リデュース(減らす)、リユース(再利用する)、リサイクル(再資源化する)の3Rに、もう一つのR=リフューズ(断る)を加えたもの。講師から「必要ないものは勇気を持って断りましょう」と呼びかけがありました。

実際にガス管として使われていたポリエチレン管の見本。

ガス工事の現場やガス管の交換について、スライドを用いて説明がありました。

ガス管を使った万華鏡作り

 座学の後は、いよいよ万華鏡作りにチャレンジです。講師の説明を聞き、補助の職員の助言ももらいながら、子どもたちは30分ほどかけてオリジナルの万華鏡を完成させました。

片面にアルミ箔が貼ってある厚紙を三角柱になるように折って、ガス管に差し込みます。これが万華鏡の鏡の役目を果たします。

ガス管の一方の口に黄色い紙を被せて、テープで管に固定したら、ボールペンで覗き穴を開けます。

色や形が様々なビーズをシャーレに入れて、薄紙を乗せてから蓋をしてテープで固定します。

ビーズの入ったシャーレを、ガス管の覗き穴と反対側の切り口にはめ込みます。シャーレを黄色いテープでしっかりと固定したら、万華鏡のでき上がりです。

ポイント獲得で、目指せ!省エネマスター!!

 省エネ道場では、講座への参加やアンケートを兼ねたワークシート等を提出すると、北区独自のポイントがもらえます。10ポイント獲得すると初段の段位がもらえて、その後10ポイントごとに一段ずつ昇段します。獲得ポイントが100貯まって十段になると、省エネマスターに認定されます。区内では、昨年までに延べ21名の省エネマスターが誕生しました。各年度の全講座終了後には最終的な段位に応じて認定証と賞品が贈られるなど、省エネを学びながら、一つ一つ成果を積み上げていく達成感も味わえる仕組みになっています。
 過去の参加者からは「省エネ道場への参加によって、家での電気の消し忘れが減った」などの感想が寄せられていて、環境意識を高め、実際の生活の中で実行につなげていることが分かります。

省エネ道場に参加すると、15ポイント獲得できます。獲得したポイントのシールを貼ってもらいました。

省エネ道場ワークシート。アンケート形式になっていて、このシートを1回提出するごとに7ポイント獲得できます。

環境活動自己診断シート。これを読んで、実行した環境活動を記録して提出すると20ポイント獲得できます。

環境学習講座で、自ら考え行動する力を養う

 省エネ道場は小学生を対象としていますが、これとは別に、東京家政大学と連携して「北区環境大学」事業を行っています。環境大学は、幼児と親、小学生、中高生、18歳以上の社会人・大学生向けの環境リーダー養成講座など、それぞれの年代に応じた環境学習講座を提供しています。
 これらの講座を通して、「環境問題に関心が生まれ、自ら考え行動する力が養われる」ということが期待されます。

補助の職員に、できあがった万華鏡を見せる少年。「ほら、見て見て」と楽しそうな声が聞こえてきそうな雰囲気でした。


※冒頭クイズの正解は、「1人当たり1か月に20kg」でした。2リットルのペットボトル(約2kg)10本分ものごみを出しています。どのようにすれば減らせるか、皆さんもぜひ考えてみてください。

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本事業は、公益財団法人 東京都区市町村振興協会からの助成で実施しております。