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 みどり東京レターは、都内62市区町村が実施するイベントをわかりやすく紹介することを目的に、月に1回程度の更新を予定しています。ぜひご一読ください。

2021.09.06

第19号コロナにめげず、市内の環境を守る取り組みを一挙に紹介!―東久留米市「第25回東久留米市環境フェスティバル」

東久留米市環境フェスティバルが二年ぶりに開催されました。今年は、参加団体の環境を守る数々の取り組みが、動画配信と、ブックレットの配布よって紹介されました。


イベント名称:第25回東久留米市環境フェスティバル

開催日時:令和3年6月中旬~9月1日(水)正午
会場:動画配信・ブックレット配布形式
主催:東久留米市環境フェスティバル実行委員会、東久留米市
事務局:環境安全部環境政策課計画調整係

shiina

東久留米市が誇る川や自然の魅力と、それを守る市民の皆さんの活動の様子がとてもよく伝わってきたよ!

初の試みに挑戦:動画配信とブックレット配布で伝える市内の環境活動

 6月中旬から9月1日(水)正午にかけて、「第25回東久留米市環境フェスティバル」が開催されました。通常の開催は、環境月間に合わせて6月の第2週の土日の2日間でしたが、今回は夏休みの期間にたくさんの小中学生の皆さんにも視聴してほしいとの思いから約2か月の期間を設けました。今年度は、例年とは形態を変え、動画配信・ブックレット配布による情報発信形式で実施しました。初の試みとして実施されたその背景について、東久留米市環境フェスティバル事務局、東久留米市環境安全部環境政策課計画調整係、後藤さんと係長の有倉さんにお話を伺いました。

 東久留米市環境フェスティバルは、市内の環境団体や企業で構成される、実行委員会形式で開催されてきましたが、昨年度の第24回は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け中止となってしまいました。今年の実行委員会では、2年連続で中止にするのはどうかという意見と、完全に中止をした方がよいのではという意見に分かれましたが、最終的には市の公式動画チャンネルを活用する形で実施することに決めたそうです。テーマは第24回時のものを引き継ぎ、「あなたの手で!未来は変わる 環境フェスタ」となりました。 東久留米市は、都内でも随一の湧水の名所であり、湧水を守るための活動や、川の清掃を行う団体が数多く存在します。従来の環境フェスティバルでは、東久留米市役所を会場とし、活動紹介のパネルを展示したり、講演会などを実施したりすることで、その活動について市民の方々に伝えてきました。また、実際に川に生息する魚類の展示や、「トムソーヤの川下り」と称した、落合川での体験型イベントなども行い、大盛況だったそうです。

一昨年まで、市役所を飛び出して、体験型イベントが実施されていた落合川。透明度が高く、市民が川遊びを楽しめる。

一昨年まで、市役所を飛び出して、体験型イベントが実施されていた落合川。透明度が高く、市民が川遊びを楽しめる。


 前回の東京オリンピックの頃の落合川は、川と人の生活とが近かったことから、雑排水が流れ、ごみなどであふれていたそうです。しかし、ボランティアをはじめとする市民の皆さんが手を尽くしてきれいにしたことで、多くの子どもたちが訪れ、川遊びを楽しめるまでに生まれ変わりました。コロナ禍では、イベントを通して川や自然に触れあってもらうことは難しくなりましたが、東久留米市の自然が美しく保たれていることは、決して当たり前でないこと、懸命に清掃活動などを行ってくれる方がたくさんいることを伝えたかったと、後藤さんと有倉さんは話します。
 今回参加したのは33団体。これまでは、40もの団体の参加ありましたが、コロナ禍で活動が難しくなってしまった団体などもあったそうです。湧水や川を拠点とする団体はもちろん、小学校の参加や、ごみ問題やリサイクルに携わる団体の参加も多くもありました。配信に向けては、各参加団体に、それぞれのエコな活動紹介動画を撮影してもらい、市の公式YouTubeチャンネルで誰もが閲覧できるようにしました。また、団体を紹介するブックレットとチラシを作成し、市内の小中学校等に配布したほか、東久留米駅西口2階の東久留米市情報BOXなどを含む、市内の至るところへ設置し、市民への周知を図りました。

東久留米駅西口2階に設置された「東久留米市情報BOX」のチラシの減りも早く、多くの人の目に留まっている模様。

東久留米駅西口2階に設置された「東久留米市情報BOX」のチラシの減りも早く、多くの人の目に留まっている模様。

市の公式YouTubeチャンネルによって配信された、第25回東久留米市環境フェスティバル参加団体動画一覧(※閲覧期間は終了しました)。

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市の公式YouTubeチャンネルによって配信された、第25回東久留米市環境フェスティバル参加団体動画一覧(※閲覧期間は終了しました)


実感したのは対面での「コミュニケーション」の大切さ

 準備を進めていく中で実感したのは、対面での「コミュニケーション」の重要性だったと、後藤さんと有倉さんは言います。メインとなる動画の撮り方には様々なスタイルがありますが、同じ空間で作業できない中で、共通のイメージを伝え合うことが難しかったそうです。また、外出自粛に伴い、実行委員会の皆さんとのやり取りはメールで行うことも多かったそうです。通常であれば、一堂に会して話し合い、決めることができる内容、例えば、ブックレットの表紙の文字の大きさや、色、配置などの細かい部分などを決めるのにも、従来よりも時間がかかったと振り返ります。

 市民の方とのコミュニケーションもまた然りです。イベントなどに対する市民の皆さんのフィードバックは、次回の開催に向けた改善点などを知る上で非常に重要です。環境フェスティバルには、毎年、延べ2500人もの人が来場しており、アンケートなどを通して、市民の方からの意見や感想を得ることができていました。しかし、動画配信形式では、市民の方からの声が直接的に得づらいこともあり、今後どのように市民からフィードバックを得ていくかが課題です。一方で、市内に設置したブックレットは、頻繁に補充しなければならないほど減るペースが速く、行き交う多くの人の目に留まってくれたのだと実感できたそうです。

 東久留米市内の環境を守る活動について、市民に学んでもらい、また実際に体験してもらう貴重な場である環境フェスティバル。コロナ禍で、来場型イベントの実施ができなかったり、普段通りの活動がままならないことがあったりもしましたが、そこで中止としてしまうのではなく、工夫して発信し続けることで、今後も市民が市内の美しい水辺や自然を守る活動について知る機会を得ることができます。こうして、東久留米市の環境啓発活動は、事務局の皆さん、実行委員会の皆さんの手で紡がれていくのです。後藤さん、有倉さん、本当にありがとうございました。

東久留米市環境政策課の後藤さんと係長の有倉さん。

東久留米市環境政策課の後藤さんと係長の有倉さん。

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