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 みどり東京レターは、都内62市区町村が実施するイベントをわかりやすく紹介することを目的に、月に1回程度の更新を予定しています。ぜひご一読ください。

2022.07.15

第29号花とみどりに、おもてなしの心を込めて――台東区 花とみどりの園芸講習会 「夏を楽しむ寄せ植えを作ろう」

きれいに整えられた台東区役所前の公園花壇。花壇の整備は、「花の心プロジェクト」の一環として実施している。


花とみどりの園芸講習会 「夏を楽しむ寄せ植えを作ろう」

開催日時
令和4年6月12日(日) 13:00~15:00
講師
樺澤智江氏(日本家庭園芸普及協会公認グリーンアドバイザー)
会場
台東区役所10階 会議室
主催
台東区
対象
台東区内在住・在勤・在学の方
参加者
20名(抽選)
参加費用
2,000円(材料費として)

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夏を楽しむ寄せ植えで窓辺や玄関先を飾り、まちに花の回廊を作っちゃおう!

花とみどりの園芸講習会で、寄せ植えづくりにチャレンジ!

 台東区で人気の「花とみどりの園芸講習会」に参加し、寄せ植えの作り方を学んできました。
 台東区環境課の矢本千佳さんの話によると、この講習会は、台東区が「花の心プロジェクト」を開始した平成28年度から実施しているもので、それ以前に行っていた緑化に関する講習会を継承し、充実させた形でリニューアルしたものです。新型コロナウイルス感染症拡大前は、年間18回程度開催していたものの、令和2年度及び令和3年度は、ほぼ中止となってしまいました。今年度は、15回の開催を予定しています。

寄せ植えに必要な花と植木鉢、培養土などの準備を整えて、参加者を待つ様子。新型コロナウイルス感染症の予防対策として、参加者の席は間隔を空けて配置されていました。

 今回のテーマは「夏を楽しむ寄せ植えを作ろう」です。6種類の花苗が準備されていて、参加者は花の色や株の様子などを見くらべて真剣に選んでいきます。
 コロナ禍以前には、親子で参加出来る「夏休みこども講習会」も開催されていました。様々なテーマの講習会を通して、幅広い世代に「花の心プロジェクト」を普及させたいという担当者の熱意が感じられました。

寄せ植えづくりのポイントをつかむ

 講習会は、講師の樺澤智江さんによる植物の解説から始まりました。寄せ植え用に準備された植物は、耐暑性や茎の伸び方、花の付き方などの特性により選定されたもので、継続的に蕾をつけさせるための手入れ方法など、一つ一つ丁寧な説明があり、植物を慈しみながら、少しでも長く楽しんでほしいという樺澤さんの気持ちが伝わる解説でした。

講師の樺澤智江さん。日本家庭園芸普及協会公認グリーンアドバイザーとして、様々な講習会で活躍されています。

樺澤さん制作のお手本。実際の作品を見ると、まっすぐに伸びるものや、垂れ下がるもの、草丈の違いがあるものなど、それぞれの花の性質が理解しやすいです。

 解説を聞いた後、いよいよ寄せ植え作りにかかります。手順としては、まずポットに入った花をテーブルの上でいろいろ置き換えてみて、レイアウトを考えます。レイアウトが決まったら、植木鉢への植え込みです。ポットから苗を抜く方法や、抜いた後は根鉢(土と根のかたまり)の具合を確かめること、植木鉢に花を並べたあとは根鉢の間に隙間なく土を入れることなど、樺澤さんから丁寧な説明がありました。講習会を通して、寄せ植えでは「隣り合っている花の間にしっかり土が入っていること」や、「植えた後に植木鉢の土が平らになっていること」が重要など、花を管理し、健康に保つためのポイントを学ぶことができました。

寄せ植えの作業開始。まず、植木鉢の深さの半分程度まで培養土を入れます。

ポットから抜いたら、根鉢の状態を確認します。根が土のまわりに回りすぎている場合は、少し根を切って土をほぐします。

ほぼできあがった段階で、講師の樺澤さんがひとりひとりの席をまわり、土の詰め具合を確認しながらアドバイスをしていました。

花とみどりで地域性や文化・歴史を活かしたまちづくりを!

 台東区では、平成23年度に策定した「台東区緑の基本計画」の、「まちを彩る緑がつながり、ひろがる したまち台東」を基本理念に、様々な視点から効果的な緑化を推進してきました。その後、平成28年度から新たに「花の心プロジェクト」を開始。基本計画の内容をブラッシュアップし「台東区花とみどりの基本計画」へと計画名を改定し、下町台東区の地域性、文化や歴史にも根ざしたまちづくりに取り組んでいます。
 計画の名称の「みどり」という言葉には、樹木や草花などの植物だけでなく、水辺地までを対象にした、幅広い意味が込められています。
 「花の心プロジェクト」は、この基本計画に基づき、講習会の他、企業や学校と連携した花壇の管理、イベントでの花の飾りつけ、リサイクル園芸用土の配布や使い終わった土の回収など、様々な活動を行っています。
 プロジェクトの目的には、「全ての区民が花を慈しみ、おもてなしの心を育むことで、花でまちを飾り、心豊かでうるおいのあるまち台東区を世界にアピールすること」とうたわれていて、「花の心プロジェクト」にかける台東区の並々ならぬ熱意を感じます。

台東区役所の建物に設置された緑のカーテン。区の花である、あさがおが使用されています。あさがおは、花とみどりの園芸講習会でも数多く取り上げられています。

「花の心プロジェクト」のロゴマーク。東京藝術大学名誉教授の宮廻正明氏の創作。

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本事業は、公益財団法人 東京都区市町村振興協会からの助成で実施しております。