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みどり東京レタータイトル

 みどり東京レターは、都内62市区町村が実施するイベントをわかりやすく紹介することを目的に、月に1回程度の更新を予定しています。ぜひご一読ください。

2022.11.02

第33号エネルギーの大切さを知ろう―江東区 親子でソーラーカー工作

環境学習情報館えこっくる江東の外観。一階の常設展示室には江東区の自然を学ぶ展示をはじめ、地球温暖化や食品ロス、「ごみ戦争」と呼ばれた時代の江東区のごみ問題に関する展示などがあります。


江東区 親子でソーラーカー工作

開催日時
令和4年8月21日(日) 1回目 10:00~12:00、2回目 13:30~15:30
定員
各回8組16人
会場
江東区 えこっくる江東 2階 ワークショプルーム
講師
NPO法人えこ・あくしょん江東(クリーンエネルギー江東)
主催
江東区
受講者
小学3年~6年生までの児童と保護者 1回目 6組12名、2回目 7組14名 の計26名

shiina

ソーラーカーは思ったよりも簡単で、楽しく組み立てられたよ。

ソーラーカーを作ってみよう

 夏休みも最終盤となった8月21日(日)、江東区潮見1丁目にある環境学習情報館えこっくる江東で、環境学習講座「親子でソーラーカー工作」が開催されました。受講者が集まる前に、講師の一人であるクリーンエネルギー江東会長の風間信二さんにお話を伺いました。
 クリーンエネルギー江東は、クリーンエネルギーに関心をもつ人を増やしたいと、ソーラーカー工作や水素燃料電池船の見学会開催などの活動を行っています。
 「ソーラーカー工作では、クリーンエネルギーについて知ってもらうと同時に、このままの暮らしを続けていては世界が危ないと知ることが大切だよと伝えたい」と風間さんはお話ししてくださりました。
 講座を通じて、エネルギーの大切さに気づくと同時に、地球や世界の現状を知り、自分たちにできることを考えて、一歩を踏み出すきっかけにしてもらうことが目的です。工作の前には地球温暖化の仕組みの座学を行い、工作後にもクリーンエネルギーやSDGsについて学ぶ時間が設けられていました。最後は「クリエネ検定」というテストを行い、合格者には修了証書が渡されました。

講座の始めに、クリーンエネルギー江東の加藤副会長から、いろいろなクリーンエネルギーがあることを伝え、少しでもエネルギーを大切にするきっかけにしてほしいとお話がありました。

加藤副会長のお話の後、動画を見ながら地球温暖化が起こる仕組みを学びました。温室効果ガスは地球の温度を適度に保つために必要である一方、人間が化石燃料をたくさん使ったために温室効果ガスが増えすぎて地球温暖化が起こり、地球が大変なことになっていることを学びました。

ソーラーカーを作るためのキット(でんじろう先生のサイエンスキット(ソーラーモーターカーセット))。左下の袋に入っているのがソーラーパネルで、底に球状のシリコンセルが蜂の巣状に並び、集光効率が高い設計になっています。

本体ブロックから車のボディやストロー押さえなどの部品を切り出します。あらかじめ切れ込みが入っていて、引っ張ったり、カッターでつなぎ目を切断したりと簡単な作業で切り出せるようになっています。

車のボディになる部分にモーターを組み込みます。

ストローで左右のボディをつなぎ、ストローに竹ひごを通して両端に車輪を取り付けます。工夫や力のいる穴あけ作業を保護者が手伝う場面も見られました。

車輪を取り付けて車体が完成したら、本体の上部にソーラーパネルを屋根のように取り付けます。モーターのプラスとマイナスの電極をソーラーパネルにつなげると発電を開始して、電気がモーターに伝わって車輪が回ります。

ソーラーパネルは、プロジェクターのライトでも発電できます。パネルにライトを当てて、モーターが動いて車輪が回ることを確認しました。

新しいエネルギー ~世界を知ることが第一歩~

 ソーラーカー工作が完成した後は、ソーラーエネルギーの利用について解説する時間です。ソーラーパネルは、建物の屋根に設置するだけでなく、ソーラーカーやソーラープレーン(飛行機)、ソーラーボート(船)、宇宙船などさまざまな分野で利用されています。スペインの太陽熱発電所「ヘマソラール」の話など、小学生には少し難しい例もありましたが、子どもたちも未来の生活を支えるエネルギーの一つであることを理解していて、熱心に説明を聞いていました。講師の山下さんの「どんなエネルギーを選択するかを決めるのは君たちなのだから、しっかり勉強しよう!」という言葉を子どもたちも受け止めたようでした。
 未来のエネルギーを選ぶのは子どもたちです。同時に大人もクリーンエネルギーを勉強し、未来の世代のためにさまざまな選択肢を準備する努力が求められます。
 最後に持続可能な開発目標(SDGs)の表を見ながら学習を振り返り、クリエネ検定を行いました。クリエネ検定では、日本と世界の実情を理解するための事例を交えた難度の高い問題もありましたが、全員が合格し、修了証書を受け取りました。

江東区が所有するソーラーカーのお話もありました。こちらは「えこっくる002号」。2021年に三重県鈴鹿市で開催されたソーラーカーレースで総合3位入賞を果たしました。

ソーラープレーン「ソーラーインパルス2号」。両翼にソーラーパネルが付いていて、横幅72メートルと、大きさはジャンボジェット機並みですが、乗員は1人だけです。太陽光が降り注ぐ日中にしかエネルギーが得られないため、早朝に飛び立って空高く上がっておき、夜は電気を消して滑空しながら長時間飛び続ける方法で太平洋を横断して、世界1周を果たしました。

エネルギーの話に引き続き、持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標について、水や食品ロスの話などを中心に解説がありました。

クリエネ検定に回答中の子どもたち。小学校低学年には少し難しい問題もありましたが、講座の解説を思い出しながら答えていました。

えこっくる江東で環境学習 ~ごみ戦争から食品ロスまで~

 えこっくる江東は、環境学習情報館として自然環境に関わる展示や江戸時代のエコな生活様式を紹介した展示など、環境学習に役立つ展示が充実しています。特に力を入れているのが、ごみ戦争という言葉が生まれた時代の江東区のごみ問題について解説したごみ戦争展示コーナーです。ごみ問題に悩まされた江東区の歴史を知り、ごみ減量、資源循環型社会について考える展示になっています。

常設展示の一部。資源循環型社会について考えるヒントがたくさん盛り込まれています。

「ごみ戦争」の歴史をたどるコーナーも充実しています。

えこっくる江東では毎週土日、祝日に常設展示室・ポケットエコスペースをめぐって、クイズに挑戦するクイズラリーを開催しています。
参加者には景品を進呈!

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本事業は、公益財団法人 東京都区市町村振興協会からの助成で実施しております。