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2018.01.19

かれん と シーナの『エコ質問箱』 質問24

質問24:花粉症対策の日って何をすればいいの?

かれん
ねえシーナ、1月23日って、花粉症対策の日なんだって。知ってた?
シーナ
へえ、聞いたことはないなあ。ぼくは花粉症になったことないからなあ。
でも、花粉症ってスギやヒノキの花粉でしょ。花粉が飛び始めるにはちょっと早すぎるんじゃないの?
かれん
う~ん、私も花粉症にはなったことがないからよくわからないんだけど、ママは毎年マスクをして苦しそうにしているわね。でもまだ今は大丈夫みたいよ。
シーナ
気象庁が花粉の飛散状況を観測しているんじゃなかったっけ? ちょっとスマホで調べてみてよ。
かれん
あったわ。これじゃないかしら! 「はなこさん(花粉観測システム)外部リンク」ですって。でも、気象庁じゃなくて、環境省の花粉情報サイトって書いてあるわ。
シーナ
あれ、「平成29年の花粉飛散状況の提供は6月30日をもって終了いたしました」って書いてあるなあ。
「平成30年は2月1日から提供を開始する予定です」っていうことは、やっぱり1月には花粉はそれほど飛んでいないんじゃないかな?
かれん
そうか…。じゃあなんで1月23日なんだろう…。
シーナ
え、かれんは知らないで言っていたの? じゃあさ、「花粉症対策の日」だっけ、それで調べてごらんよ。
かれん
あったわよ。これかな…。
シーナ
ええと、「春の花粉対策は、スギ花粉飛散が多くなる1月・2月・3月がポイント」…だって。
「ワン・ツー・スリーの対策だから、1月23日を花粉症対策の日に制定」って書いてあるね。
かれん
ああそうか、症状が出てから対策するんじゃなくて、花粉が多くなる前からの対策が大事ってことね。
でも、対策といっても、具体的にはどんなことをすればいいのかしら?
シーナ
うん、環境省の「花粉症環境保健マニュアル」っていうのがあるから、見てみようか。
かれん
第3章に「花粉症の予防と治療」っていうのがあるわ。
シーナ
ちょっと見せて! ええと、「花粉のばく露を防ぐために」だって。「いかに花粉を避けるかが予防の基本」だってさ。
かれん
だから、ママはいつもマスクをしているのね。超微細フィルタのマスクだって、自慢していたわ。そういえば、どれだけ顔にフィットするかがポイントだって、ママが言っていたわ。花粉が入ってこないように隙間をなくすのが大事らしいのよ。
シーナ
あと、「手洗い、洗顔」っていうのもあるよ。これはどういうことなのかな?
かれん
花粉を落とすってことらしいわね。パパや私にも、玄関で服についた花粉を落としてから入ってって、口うるさく言っているわ。
帰ってきたらすぐ手を洗えって言うしね。
シーナ
服や体に付着した花粉が家の中に入るのを防ぐってことか。
「室内の換気と掃除」というのも、同じ理由だね。
かれん
うちでは、空気清浄機も使っているわ。そういえば、毎年花粉の時期は、掃除もマメにしているみたいだし、窓を開けようとすると閉めてって言われるわ。
シーナ
窓から入ってきた花粉は床やカーテンについているらしいね。カーテンも洗濯すると効果的みたいだよ。
かれん
うん、うちでもカーテンを洗っているわ。年末の大掃除のときに洗えばいいのにって、パパが言っていたのを覚えているわ。
シーナ
大変なんだね。
かれん
そうなのよね。花粉さえ飛んでこなければいいのに!
シーナ
そんなこと言っちゃだめだよ! 人間はスギの木や花粉を目の敵にしているみたいだけど、植物にとってはすごく大事なものなんだよ。
かれん
ごめん…。でもなんで、スギやヒノキの花粉が花粉症になるのかな? やっぱり、スギやヒノキって、人間と相性が悪いのかな?
シーナ
スギ・ヒノキの他にも、ブタクサなどの草本類の花粉も花粉症の原因物質になっているらしいね。いずれも、風で花粉を飛ばして受粉するタイプの植物だから、花粉の量も多いんだろうな。
かれん
でも、花粉症って、最近になって増えてきているっていうじゃない。花粉自体も増えているんじゃないの?
シーナ
スギやヒノキなどは、植えから25年~30年くらい経たないと、花粉をつける雄花が成熟しないんだ。
そもそも、人間が天然林を切ってスギやヒノキの人工林を植え替えてきたんだよね。それが一斉に花粉をつける樹齢になってきているから花粉が増えているんだろう。
かれん
そうか、スギ・ヒノキ林が多いのは、人が一斉に植え替えたからなんだね。
シーナ
それとともに、空気中を漂う化学物質が増えてきたことや、人間自身の食生活や生活習慣が変わってきたことで、花粉症の症状を悪化させる要因になっているっていうよ。花粉だけを悪者にするのはヒドイよ!!
かれん
シーナの言う通りね…。
シーナ
スギ・ヒノキ林は、木材資源でもあるし、国土の保全や地球温暖化防止、水源涵養など多様な公益的機能をもっているんだよ。特に、スギやヒノキは、生長が早くて、二酸化炭素吸収量が多いから、地球温暖化防止の観点からも大事なんだ。
だからこそ、森林をきちんと整備して、木にとっても暮らしやすくしていかなきゃね。森が荒れ果ててくれば、木々も子孫を残そうと、さらにたくさんの花粉を出すようになるんじゃないかな。
かれん
そうか! 都市に住んでいると森はちょっと遠い存在に思えるけど、実はけっこうつながりも深いのね。
シーナ
都市住民ができることの一つに、東京の木を使うことが効果的だっていうよ。ちゃんと使われるようになれば、計画的に切って、東京の森の木材資源がきちんと循環していくことにもなるからね。

Question

シーナ
では、ここで質問。花粉が多くなる条件について、正しいのはどれだと思う? 正解は一つだけだよ。
  • A1 湿度が高くて、風が強い日には、花粉が多く飛んできそうだよ?
  • A2 天気がよくて、気温が高い日の方が多いんじゃないの?
  • A3 一日の中では、朝早い時間帯が多くなるんじゃないかな?

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解説

かれん

答えは、A2の「天気がよくて、気温の高い日」です。

風が強い日は花粉がよく飛んでくるけど、湿度は低く乾燥している方が多くなるんだって。それと、一日の中では、昼前後と日が落ちた後に多くなるらしいわ。
午前中に気温があがってくると花粉が多くなるんだけど、都市部に到達するのは昼前後になるらしいわね。それと、風に舞って上空にあがった花粉が、日没後に地上に落下してくることで増えるんだって。

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