【第15回】グリーン経済の動向を考える

松下 和夫(まつした かずお)

 本年6月の「リオ+20」会合では、持続可能な開発を実現するための「グリーン経済」が議論されました。この結果を踏まえ、我が国としては、環境未来都市の構築や、自然と共生する回復力のある地域や産業づくりを通じてグリーン経済の具体化を各国と協調して進めることが必要です。今後各地で再生可能エネルギーの拡大、省エネルギー、産業振興、環境に配慮したまちづくりなどを進め、その経験を世界と共有していくことが望まれます。

1.リオ+20でのグリーン経済に関する議論

2.グリーン経済とは何か

(1)効率性の向上:自然資源の効率的で少ない使用による高度な発展
(2)新たな市場の拡大:クリーンな技術とグリーンな雇用の拡大する市場
(3)レジリエンス(災害などからの回復力・強靭性)の向上:自然的・人的災害に対する抵抗力・対応力を高め、食糧・水・エネルギー安全保障の強化
(4)多面的便益:環境・経済・社会面での便益(地域的かつ地球的、そして短期的かつ長期的便益を含む)
(5)持続可能な生活基盤の構築:農村の貧困層や脆弱な地域社会の生活基盤となっている生態系の保護。

UNEP“Towards a green economy”の表紙
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3.グリーン経済に向けた韓国の取り組み

 グリーン経済に関連して韓国の動きが特に注目されます。
 韓国ではリーマンショック後の2008年度にグリーン成長に関する大統領委員会を設け、2009年度には経済刺激予算の80%をグリーン成長事業にあてました。2013年までの5カ年計画では、GDPの2%をグリーン成長にあてています。それによって2030年までに国土全体にスマートグリッド・システムを広げ、再生可能エネルギー比率を11%に上げ、2020年までにグリーン住宅100万戸を建設することとしています。
 韓国が設立した「グローバル・グリーン成長研究所」(GGGI)が、リオ+20を機に国際機関として正式に発足することとなりました。またGGGIと、世銀、OECD、UNEPと共同で、グリーン経済に関する知的プラットフォームも発足することになりました。このように韓国はGGGIを梃とし、グリーン経済のノウハウや知見の集積を目指しています。
 GGGIでは現在エチオピア、カンボジア、ブラジル、ガイアナ、カザフスタン、モンゴル、パプア・ニューギニアなどの途上国での「グリーン成長計画」策定に協力しています。

4.日本の取り組み

(参考)環境未来都市の取り組み事例

補注

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