【第14回】地域とつながり、地域をつなぐ巨樹

高橋 進(たかはし すすむ)

1.巨樹と人々のドラマ

2.東京都の巨樹

名称所在地幹周(cm)
善福寺のイチョウ(逆イチョウ)港区善福寺1040
神代ケヤキ青梅市御岳神社850
大島のサクラ株大島町800
白山神社の大ケヤキ練馬区白山神社720
幸神神社のシダレアカシデ日の出町幸神神社212
馬場大門のケヤキ並木府中市並木
旧白金御料地港区自然教育園樹林
シイノキ山のシイノキ群叢大島町樹林
表1 巨樹の国指定天然記念物(東京都)

3.巨樹の保全

 人里近くの巨樹や巨樹林の多くは、固有の呼称や伝承を持ち、あるいは鎮守の森など信仰対象となるなど、古くから地域の人々との関わりをもちながら保存されてきました。また、明治神宮の社叢のように人工的に植栽されたものでも、時間の経過とともに巨樹の森となっているものもあります。
 しかし、巨樹も都市開発や道路建設などのために伐採されることがあります。道路拡張で伐採されそうになり、裁判の結果伐採を逃れた日光の「太郎杉」は有名です。
 「第24回巨木を語ろう全国フォーラム」(2011年)開催地、茨城県常陸太田市内の瑞竜(ずいりゅう)小学校校庭の桜(現在、幹回り3.6m、高さ15m)も、伐採から免れたものです。校庭の中央を占拠する桜は、校舎建て替えや校庭の有効利用に邪魔になり、伐採されそうになりました。伐採の危機を救ったのは、生命や思い出を大切にしたいという卒業生や在校生の熱意でした。こうして校庭中央に残った桜は、瑞竜小学校の"瑞"と桜から「瑞桜(ずいおう)」と命名されました。現在では、新入生を迎えて満開の桜の下、全校生徒で記念写真撮影やお花見給食も行われています。これからも、桜の下で遊ぶ子供たちを見守ることでしょう。

4.巨樹と地域の連帯

補注

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