【第21回】住民が進んで緑化に取り組みだす、都市緑化のツボ

甲斐 徹郎(かい てつろう)

 東京の街路樹や公園などの公共の緑は、自治体の緑化努力によって増えていますが、その増加を上回る勢いで、民有地の緑は毎年減っていて、その結果、東京全体の緑は、どんどん減少し続けています。これまで、既存の民有地に対して、緑化促進の方策はなかなか見出せていませんでした。そうした中で、住民の主体的な関わりを引き出し、民有地の緑を連鎖させて緑の街並みを生み出し、ひいてはこうした緑化活動を通して地域のコミュニティ力が育つ、そうした大きな成果をあげている緑化推進プログラムが開発されました。それが「まちなか緑化」と呼ばれるプログラムです。

1 民有地緑化で成果を上げた「まちなか緑化支援事業」

写真1 店舗の表情が一変、奥行き22.5cmのグリーンファサード
写真2 使われなくなった駐車場をお隣同士で共有の庭に

2 かつての集落から緑化が推進される条件を学ぶ

写真3 緑に囲まれる家の連なりが形成する集落
(沖縄・備瀬)
写真4 緑がなくなった現代のまちなみ
(沖縄・市街地)

3 都市住民の意識を変容させる3つのステップ

 第2ステップは、「相互触発」です。同じ通り沿いに住む住人を同じテーブルに集め、自分が自分のためにやってみたいことを、相互に出し合います。このプロセスによって、2つの気付きが生まれます。それは、「他の人も、自分と同じことをやりたがっている」ということと、「みんなが実践し始めたら、この通りは素敵になる」という気付きです。このプロセスを経ると、消極的だった人も促され始めます。それが「相互触発」です。

写真5 自分の想いやまちへの想いを出し合うワークショップ
写真6 どんなまちにしたいか、住民が「宣言」