第22回 人と自然、そして社会の絆で未来につなぐまち・稲城市
東京には、人口密度の高い都心部から緑豊かな町村部、本土から海を隔てた島しょ部など異なる環境にある62の区市町村(23区、26市、5町、8村)があります。そんな東京62市区町村の各地域を実際に巡って(散歩して)、地域ごとの環境への取り組みを知り、感じるためのヒントとなるスポットをクイズ形式で紹介します。

稲城市にやってきました。
稲城市は、東京都心から南西に約25km離れて位置しており、南多摩地区(稲城市・八王子市・町田市・日野市・多摩市)の東端にあります。
市域は、東西、南北ともに約5.3kmに広がり、面積は17.97km2で、多摩地域26市のうち、11番目の広さとなっています。地形は、南部に多摩川と並行して標高約45~80mのなだらかな多摩丘陵(最高海抜162m)が広がり、北部に多摩川の氾濫原である平坦な沖積地が広がっています。
昼間人口より夜間人口が多く、都心のベッドタウンといわれる、稲城市の街で「エコ」を探して散歩してみましょう。
- 鳴き声の正体
- 防災公園
- メンテナンス
- 多摩八社の一つ
若葉台駅から北東に大通りを歩いていくと、上谷戸(かさやと)親水公園にたどり着きました。高低差のある敷地内には舗装された道と畑がパッチワークのように配置され、人の生活と自然が混在した空間が広がっています。池と水車小屋があり、風情ある写真を撮影することもできそうです。
Q1 どこからか「キッキッキ」と鳴き声が聞こえてきます。市の鳥にも選ばれているこの鳥は?
1 コゲラ
2 チョウゲンボウ
3 ガビチョウ
4 ハヤブサ
正解と解説
正解 2 チョウゲンボウ
稲城市の市の鳥として、市制施行45周年を記念して制定されました。(平成28年11月1日制定)。
ハトほどの大きさのハヤブサの仲間で、褐色の翼と黄色い足を特徴としています。頭の色はオスとメスで異なり、オスは灰色がかっていて、メスは褐色です。
市内では上谷戸大橋の付近等で見ることができ、稲城市の生態系の豊かさを示すシンボル的な鳥です。

上谷戸親水公園から西に行くと、若葉台公園がありました。芝生広場は遮るものがなく、広々とした空が広がり、ジャングルジムや滑り台などの遊具の付近からは子どもたちの遊び声が聞こえてきます。
Q2 若葉台公園は防災機能を備えた公園として整備されていますが、取り組みとしてあてはまらないのはどれ?
1 ソーラー発電
2 風力発電
3 水力発電
4 水の備蓄
正解と解説
正解 3 水力発電
若葉台公園は、主要園路にソーラー照明を配置し、停電時にも避難の誘導を可能にしています。
南側には若葉台管理棟があり、ソーラー発電や風力発電を行っています。また、緊急用のトイレも整備されています。
テニスコートの地下には、東京都の施設である若葉台給水所があり、約2,000トンの水を確保し、災害時には、ここから水を供給することができます。

稲城駅にやってきました。駅からバスに乗り、城山公園に向かうと、広大な敷地に自然林が残り、里山や池を眺めながら散歩が楽しめます。ぐんぐん北へ進むと、城山体験学習館が見えてきました。
Q3 城山体験学習館で不定期に開かれる○○の病院とは?
1 楽器の病院
2 時計の病院
3 おもちゃの病院
4 サボテンの病院
正解と解説
正解 3 おもちゃの病院
稲城市で進めている「5R+1」の取り組みの1つであるReuse(リユース)事業として、壊れたおもちゃを治療しています。受付で症状や状態を聞き取り、壊れてしまったおもちゃの修理を、1組2点まで、無料で引き受けてくれます。
治療には予約が必要で、取扱説明書や元箱などがあれば持ってくることを呼びかけています。

京王よみうりランド駅から歩いて、穴澤天(あなざわてん)神社にやってきました。境内までは坂道と見上げるほどの階段が続き、ここを登りきるだけで少しの達成感があります。
Q4 穴澤天神社の特徴としてあてはまらないのはどれ?
1 樹齢1000年以上の巨木
2 江戸時代以前からある洞窟
3 東京の名湧水57選に選定された湧水
4 2446段の石段
正解と解説
正解4 2446段の石段
穴澤天神社は市内最古の神社で、自然環境保全地域に指定されています。
境内には樹齢1000年以上の旧御神木の巨木や、神社の名前の由来にもなっている洞窟(洞穴)があります。
湧水は、東京の名湧水57選に選ばれており、近隣から汲みにくる人もいるほどの人気ぶりです。
8月下旬に行われる例大祭では、「江戸の里神楽(国指定重要無形民俗文化財)」や「獅子舞(市指定文化財)」が奉納されます。
獅子舞は、70段以上ある急な石段を舞いながら登ります。
