かれん と シーナの『エコ質問箱』質問12

2017.01.16

もう正月休みも終わっちゃったね。

今年のお正月は、書初めもしたし、凧揚げもしたし、結構、お正月っぽく過ごした気がするわ。

ぼくは、かるた遊びが楽しかったな。

シーナ、意外と強かったわよね。見直しちゃったわ。

えへん。昔から得意なんだよな。
そうだ、今回は新春特集として、かるたで遊んでいるうちに、自然に環境のことを学べる「環境かるた」について紹介してみようよ。

わかったわ。ちょっと探してみるわね。シーナも手伝って!

了解!(ゴソゴソゴソ…)

これ、「日野市環境かるた」、かわいいデザインのかるたよ。

日野市の環境キャラクターのエコクマとエコアラだね。ぼく、けっこう仲がいいんだよ。

市内の小学生から募集した標語をかるたの読み札にしたんだって! 完成した環境かるたは、市内の全幼稚園・保育園、小学校に配っていて、それぞれのクラスでカルタ遊びが盛り上がっているんですって。遊んでいるうちに自然と省エネや身近な緑の大切さも身についているそうよ。去年は9月に第2回環境かるた大会を開催したと聞いたけど、初年度は11月の環境フェアの中でやったらしいわ。そうしたら、大人気で盛況だったから、独立した大会をやりましょうって実施されたそうよ。学年別のペアと親子ペアでエントリーした300人ほどが、優勝めざして競い合ったと聞いたわ。

市内小学校の全校から出場者が出たんだって。絵札と読み札のダウンロードもできるように用意されていて、練習用のかるたを牛乳パックなんかの厚紙に貼って作って、大会に臨んでいるっていうから、優勝を目指す意気込みがすごいよね!

市役所の職員さんが学校の出前授業に行っているんだけど、グループワークで省エネについて話し合うときに、環境かるたの標語を口にする子もいるし、かるたに書いてあった!といって取り出してきたりする子もいるんだって。それだけ環境かるたが子どもたちに親しまれているってことね!

日野市環境かるた
日野市環境かるた大会の様子

次は、この「北区ecoかるた」。こちらも、区内の小学生からかるたの標語を募集して、その中から「あ」~「わ」の44首を採用したんだって。

北区でも、ecoかるた大会が開催されたらしいわ。日野市の大会はペア戦で勝ち上がりを決めたけど、北区ではグループ内で取り札数を競う個人戦で、予選、準決勝、決勝を勝ち上がっていくんだって。

北区ecoかるた
北区ecoかるた大会の様子

足立区の「あだち環境かるた2」は、平成20年度に作ったものを全面改訂したんだって。区内の小学生に読み札を募集したところ、13,410点もの応募があったらしいよ。それぞれの句に込められた子どもたちの環境への思いが伝わってくるよね。

絵札には足立区の温暖化対策キャラクターのミリー、ドリー、リリーが登場しているんですって。

足立区でも、毎年1月下旬に環境かるた大会を開催しているらしいよ。せっかく作ったかるただから、地域ぐるみで盛り上げていくのが大事だよね。

あだち環境かるた2のパッケージデザイン
あだち環境かるた2
環境かるた大会の様子

板橋区の「いたばし環境カルタ」は、区内で環境の活動をしている「いたばしエコ活動推進協議会」の「環境啓発部会」の人たちが中心になって作ったものなんだって。

「いたばしエコ活動推進協議会」の人たちは、環境に配慮したまちづくりや暮らし方の普及など、具体的な取り組みについて自ら行動し、活動を広げることを目的にしているんだって。この環境かるたも、エコの活動をしている大人たちが作っただけあって、板橋区に根ざした環境改善、保全や対策などを発信しているのが特徴で、板橋区内の全小学校にもカルタを贈呈したんだってよ。

遊び方も、普通のかるた取りのほか、5×5マスのビンゴ表にあいうえお44文字の中から異なる一文字を書き入れて、縦横斜め列に5文字を揃える「環境カルタdeビンゴ」、区内地図を用意して、読み上げた札が区内のどこの場所のことかを当てる「環境カルタ地図ゲーム」、絵札だけを見て読み札の内容を当てる「絵カルタゲーム」、裏返して積んだ絵札を1枚ずつめくっていって、動物の絵札をめくった人が総取りする「動物絵めくりゲーム」と、5種類の遊び方を紹介しているんだ。また、環境イベントでカルタ大会を開催して、板橋区の環境を楽しく学んでもらっているみたいだよ。

へえ、いろんな遊び方ができるのね。

もちろん、これら以外にもオリジナルの遊び方を工夫して楽しむこともできるよね。

いたばし環境カルタ
『エコライフフェア2015』のワークショップで実施したカルタ大会の様子

稲城市でも「エコかるた」をつくっているわ。

板橋区のかるた制作と同様、稲城市民環境クラブとの協働で作ったんだって。今年、生物多様性分野の情報を加えて新たなエコかるたになったんだ。

『あ』の札は、『愛知発 生きもの守る ターゲット』になったらしいんだけど、稲城市なのに何で愛知なのかな?

2010年に名古屋市で開催された生物多様性条約COP10で、愛知ターゲットが採択されたんだよ。“生物多様性を当たり前のものとし、その恩恵を受けながら、計画的に保全を図ること”を目標にしているんだって。

なるほど! よく知っているわね。

まあね! かれんもぼくたちの恩恵を感じているかい?

…感じているわよ!

ところで、通常のかるたは、取り札に大きな絵が描かれることが多いけど、稲城市の「エコかるた」は標語を大きく印刷しているから、読み札・取り札が共通のデザインになっているんだ。

表面には川柳調で46音分の標語や絵、裏面には標語の解説が書かれているのね。

稲城市「エコかるた」
稲城市「エコかるた」遊びの様子
市内の小学校で「エコかるた」を活用した授業の後に、生徒から送られてきた作文

こうしてみると、各地でそれぞれの地域に合った「環境かるた」が作られているのね。

作り方や使い方は、共通する点もあれば、それぞれが独自に工夫している点もあるんだね。
まだまだ他の地域でも作っているかもしれないよ。

今、これを読んでいるみなさんがお住まいの地域でも「環境かるた」を作っていたら、ぜひ紹介してくださいね!

みんな、よろしくね!
ちなみに、今回紹介した環境かるたの多くは、各区市のホームページでデータ公開がされているから、ダウンロードして印刷し、牛乳パックなどの厚紙に貼ったら遊べるよ。販売しているところもあるというから、ちゃんとしたものがほしい人は、役所まで問い合わせてみてね!