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2016.09.23

第76回「通勤・通学・送迎や買い物はもちろん、営業や市内観光の足としても便利に使える、福生市のサイクルシェアリング(『たっけー☆☆サイクル』の取り組み)」

たっけー☆☆サイクルの貸し出し手順

 ここで、たっけー☆☆サイクルの貸し出しから返却までの利用方法について、改めてご紹介しよう。
 各ポートには、たっけー☆☆サイクル用の金属ロッカーが設置されている。操作盤のリーダーにICカードをかざして暗証番号を入力し、ログインしたあと、借りたい自転車の番号を入力すると、ロッカーの扉が自動で開く。大きい扉の中には自転車のバッテリーが、また同時に開く小さな扉の中には鍵が収納されている。これらを取り出してロッカーの扉を閉めると貸出手続きが完了する。

バッテリーと鍵が収納されている金属ロッカー。(扉の開錠前/扉が開くとバッテリー及び鍵が取り出せるようになる)

バッテリーと鍵が収納されている金属ロッカー。(扉の開錠前/扉が開くとバッテリー及び鍵が取り出せるようになる)

バッテリーと鍵が収納されている金属ロッカー。(扉の開錠前/扉が開くとバッテリー及び鍵が取り出せるようになる)

 鍵を差し込んで自転車のロックを解除し、バッテリーを取り付けたら出発だ。
 ちなみに、選べる自転車も1種類ではない。「スタンダードタイプ」と呼んでいるママチャリタイプは、前カゴだけのものと、前後にカゴのついている両カゴタイプがある。純粋に走りを楽しめる「スポーツタイプ」の自転車もあれば、保育園の送迎などには前後にチャイルドシートを取り付けて幼児2人を乗せることのできる「3人乗りタイプ」が便利だ。

 返却時には、再び市内5か所にあるポートのいずれかに向かい、自転車駐車スペースに置いてから、鍵とバッテリーを外す。操作盤のリーダーに鍵のキーホルダー部分を当てると、ロッカーの扉2か所が開くので、それぞれバッテリーと鍵を指定の通り収納し、扉を閉める。操作パネルには、使用者の氏名と利用時間、料金が表示され、返却手続きが完了する。

 登録会員は、借りたポート以外でも返却できる“乗り捨て利用”が可能だから、利用の多いポートでは、返却自転車が集中したり、逆に駅前ポートに乗り捨てられてしまい台数が足りなくなったりもする。こうした利用・配備状況は、「くるみる ふっさ」の端末から確認できるため、毎朝夕をはじめ随時状況を確認して、台数調整のためスタッフがポート間を移動して搬送する。利用の多い日には、利用者からの問い合わせの電話などに対応して、急きょ搬送することもある。
 なお、5か所あるポートのうち、熊川駅にほど近い「福祉センター」は、27年度から新たに稼働を開始したポート。これまで青梅線の沿線を中心に配備されてきたから、南田園エリアと呼ばれるハケ下【2】にも増設して利用者の便を図っている。

「くるみる ふっさ」内のホワイトボードには、ポートごとの配置台数として磁石を置いて、状況把握と台数調整を行っている。

「くるみる ふっさ」内のホワイトボードには、ポートごとの配置台数として磁石を置いて、状況把握と台数調整を行っている。

利用上の注意をまとめた表示。登録時には丁寧に説明をするとともに、バッテリーなどにもシールを貼って挿入方向を示しているものの、久しぶりに使う人や、急いでいて慌てたときなどに、挿入方法や手順を誤って、返却処理が完了できないといったトラブルも時折発生している。

利用上の注意をまとめた表示。登録時には丁寧に説明をするとともに、バッテリーなどにもシールを貼って挿入方向を示しているものの、久しぶりに使う人や、急いでいて慌てたときなどに、挿入方法や手順を誤って、返却処理が完了できないといったトラブルも時折発生している。

国道16号線沿いの異国情緒豊かな街並みと、江戸時代から続く酒蔵の町など、市内の観光スポットを巡る足としても利用できる

 JR五日市線の熊川駅の改札口を出た小道の脇には、大きな観光案内板が設置されている。その一角には「たっけー☆☆サイクル」の案内も表示されている。観光の足として「たっけー☆☆サイクル」の利用を図っていくねらいだ。

JR五日市線・熊川駅前の観光案内板には、「たっけー☆☆サイクル」の案内も掲載されている。

JR五日市線・熊川駅前の観光案内板には、「たっけー☆☆サイクル」の案内も掲載されている。

JR五日市線・熊川駅前の観光案内板には、「たっけー☆☆サイクル」の案内も掲載されている。

 「貸出・返却拠点となるポートは駅前を中心に整備していますから、駅を拠点にした観光目的の利用もしやすいと思います。市の東境にある米国軍横田基地に面した国道16号線沿いには総延長約1.5kmにわたって、『ベースサイドストリート』と呼ばれる、横文字の看板やシュロの街路樹、飲食店や輸入雑貨店、古着店などが立ち並ぶ異国情緒豊かな街並みが続いています。アメリカンな雰囲気は、福生市の観光スポットの一つになっています。一方、和のテイストの観光スポットとして、市内には江戸時代から続く2つの酒蔵があります。文政5年(1822)創業の田村酒造と文久3年(1863)創業の石川酒造で、ともに歴史的建造物として文化財指定を受けています。また、市の西域には多摩川が流れていますが、川に沿って、『ふっさ十景』の一つに選ばれている桜並木があります。サイクリングロードもありますから、春先の花の季節には、川を眺めながら桜のトンネルを走り抜けることもできます。山の方が開けて見えて、景色もよいですし、夜には提灯で照らされてきれいにライトアップされますから、またちょっと違った雰囲気も味わえます。ぜひ、たっけー☆☆サイクルで走っていただきたいところの一つです。このほか、武蔵野の面影を残す玉川上水の静かな雰囲気は、新東京百景にも選ばれた景勝で、都会の喧騒を忘れさせてくれます」

国道16号沿いには、約1.5kmにわたって「ベースサイドストリート」と呼ばれる商店街が続く。英字の看板や異国情緒豊かな店構えが特徴の、福生の観光スポットの一つ。

国道16号沿いには、約1.5kmにわたって「ベースサイドストリート」と呼ばれる商店街が続く。英字の看板や異国情緒豊かな店構えが特徴の、福生の観光スポットの一つ。

国道16号沿いには、約1.5kmにわたって「ベースサイドストリート」と呼ばれる商店街が続く。英字の看板や異国情緒豊かな店構えが特徴の、福生の観光スポットの一つ。

多摩川沿いの桜並木。今の季節は緑一色だが、春先の花の季節にはさくら色のトンネルの中をくぐり抜けていくことになる。夜には提灯に照らされて夜桜が映えるという。

多摩川沿いの桜並木。今の季節は緑一色だが、春先の花の季節にはさくら色のトンネルの中をくぐり抜けていくことになる。夜には提灯に照らされて夜桜が映えるという。

多摩川沿いの桜並木。今の季節は緑一色だが、春先の花の季節にはさくら色のトンネルの中をくぐり抜けていくことになる。夜には提灯に照らされて夜桜が映えるという。

 こうした観光利用を通じて、福生市のサイクルシェアリングをPRしていくのも効果的といえる。過去には、「くるみる ふっさ」のイベントとして、たっけー☆☆サイクルを活用した観光ツアーも企画されている【3】。観光施策は環境課の所管ではないが、観光部署とも連携を取りながら、“自転車のまち・福生”の実現をめざしていきたいと話す名取さんと住友さんだ。


注釈

【2】ハケ下
 多摩川に向かって緩やかに続く河岸段丘の段丘面の境に形成されるのが「ハケ」と呼ばれる崖線地形。南田園地区は、その崖線の下に広がる。
【3】たっけー☆☆サイクルを活用した観光ツアー
 過去には、「福生で話題の電動アシスト自転車で行く!らくらくお花見サイクリング!!」と題したイベントも開催されている。

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