
トップページ > Tokyo62エコ散歩 > 第20回 福生市
東京には、人口密度の高い都心部から緑豊かな町村部、本土から海を隔てた島しょ部など異なる環境にある62の区市町村(23区、26市、5町、8村)があります。そんな東京62市区町村の各地域を実際に巡って(散歩して)、地域ごとの環境への取り組みを知り、感じるためのヒントとなるスポットをクイズ形式で紹介します。
福生市にやってきました。
福生市は、都心から西へ約40キロメートル、多摩川の中流、左岸に添い、武蔵野台地の南端に位置します。
地形は多摩川によって形成された河岸段丘が緩やかに続き、標高の最も高い地点で海抜143メートル、低い地点で104メートルとなっています。
市街地は、福生駅を中心として、市の全域に広がっており、東は立川市、昭島市及び武蔵村山市に、西は多摩川を隔ててあきる野市に、南は八王子市に、北は羽村市及び瑞穂町に接しています。
そんな福生市の街で「エコ」を探して散歩してみましょう。
JR福生駅から市の情報を得ようと、福生市役所に向かいました。環境政策課に行くと「ECO FRIENDLY」と書かれたステッカーが貼ってありました。何かを認証する証のようです。
日頃より環境にやさしい取組を行っている事業者・団体を、ふっさ環境フェスティバル実行委員会が「環境にやさしい事業者・団体」として認証する制度です。
店舗を持つ団体の取組例は、フードロス対策のための注文数に応じた仕入れ、ハーフサイズメニューの提供、梱包資材の削減や環境にやさしい包装をしていることなどです。
店舗を持たない団体では、省エネルギーと効果的な節電のPR、多摩川での清掃活動、車移動は極力控え自転車を活用していることなどが認証の対象となります。
認証を受けている目印であるステッカーは、認証を受けて1年目は銅、3年目からは銀、5年目からは金のステッカーへとステップアップしていく仕組みです。
福生市役所から多摩川に向かうと、多摩川緑地福生柳山公園がありました。天気がよく、晴れ渡る河原沿いのパノラマを眺めて歩いていると、背丈の伸びた雑草を手分けして除草している方たちがいました。
カワラノギクは、石がごろごろした河原で育つキクのなかまで、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類とされています。かつては多摩川の河原に群生し、シンボル的な存在でしたが、1970年代から1990年代にかけて急激に数を減らし、令和元年(2019年)10月の台風の影響で野生個体が絶滅しました。
保全活動は、平成14年(2002年)から市民・研究者(大学)・行政(河川管理者・流域自治体の福生市)が協働し、ボランティアの手も借りながら取り組んでいます。
初夏と秋の除草作業のほか、個体数の調査や個体の観察を通じて、将来的には人の手が入らなくとも存続できることを目指しています。
多摩川沿いを南下していくと、多摩川中央公園に辿り着きました。川辺では、ライフジャケットを着た子どもたちが一生懸命に生き物を捕まえています。顕微鏡も用意されており、捕まえた生き物を観察するようです。
「福生水辺の楽校」の事業の一つ、子どもを中心に自然体験学習を行う「多摩川で遊ぼう!」では、年間を通じて、月1回程度のプログラムが用意されています。
「バードウォッチング&ごみ拾い」や「誰でもできる簡単釣り体験」、「手作り凧あげ」など様々な活動テーマがあり、子どもだけでは難しいことは、大人の力も借りながら行われています。
福生水辺の楽校では「多摩川で遊ぼう!」のほか、その活動のためのボランティア養成講座である「多摩川サポーターズ」、市内小中学校における多摩川の総合学習支援、福生水辺の楽校の拠点施設である「川の志民館」の管理運営、市内の小中学校へのヤマメの卵配付事業と、大きく分けて5つの事業を行っています。
多摩川中央公園をあとにして、JR牛浜駅方面に歩いていると、温室のような半透明な建物のある公園が現れました。建物の外からは中に植物が見え、何かの施設のようですが、公園内には池があり、水辺に木道が渡してあります。
本事業は、公益財団法人 東京都区市町村振興協会からの助成で実施しております。
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