
トップページ > Tokyo62エコ散歩 > 第21回 江戸川区
東京には、人口密度の高い都心部から緑豊かな町村部、本土から海を隔てた島しょ部など異なる環境にある62の区市町村(23区、26市、5町、8村)があります。そんな東京62市区町村の各地域を実際に巡って(散歩して)、地域ごとの環境への取り組みを知り、感じるためのヒントとなるスポットをクイズ形式で紹介します。
江戸川区にやってきました。
江戸川区は東京都の最東端で首都圏の中心に位置し、面積49.09km2、人口約70万人の全国有数の大都市です。
地形は南北13km、東西8kmの南北に細長い平坦地で、江戸川をはじめ荒川や中川、新中川などの豊かな河川と東京湾に面した水辺を有しています。
さらに全国で初めて親水公園を整備し、豊かな水と緑が共生している都市でもあります。
水と緑の快適な環境に包まれた、江戸川区の街で「エコ」を探して散歩してみましょう。
葛西臨海公園駅から東京湾に向かうと、人口の渚がある葛西海浜公園に辿り着きました。橋を渡って夏場は海水浴を楽しめる「西なぎさ」と立ち入り禁止の離れ小島「東なぎさ」があるようです。
葛西海浜公園は、都内で初めてラムサール条約湿地に登録された場所です。貴重な生態系の維持や飛来する野鳥を保護する観点から、「東なぎさ」を含むラムサール条約湿地登録区域は、より厳しい「国指定鳥獣保護区特別保護地区」となっており、原則立ち入り禁止区域になっています。
ラムサール条約とは、1971年(昭和46年)にイランのラムサールで開催された国際会議で採択された、正式名称「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。
葛西海浜公園は、ラムサール条約の9つの基準のうち、3つを満たしています。
・定期的に2万羽以上の水鳥を支えている湿地
・水鳥の1種、または1亜種の個体群の個体数の1%以上を定期的に支えている湿地
・生活環の重要な段階において動植物種を支えている湿地
清掃活動などの保全活動を行い、生きものや自然と触れ合える場としての利活用に加えて野鳥観察や水質浄化活動を続けるなど、これまでの取り組みを地道に続けた結果が、ラムサール条約の登録につながりました。
西葛西駅の北口広場にやってきました。ブルーのユニフォームに身を包んだ人たちがたくさん集まっています。ごみ袋とトングを持ち、どうやらこれからごみ拾いするようです。
江戸川区役所を通りかかると、電柱の上に正方形の畳が載っているようなオブジェがありました。柱にはSDGsの看板があり、寄付金で設置されたもののようです。
東部交通公園にやってきました。子どもたちがたくさんおり、足踏み式ゴーカートやペダルレスバイクなどに乗って楽しそうにはしゃいでいます。
東部交通公園は、東京都のスーパー堤防整備事業に合わせて、今井児童交通公園から機能を移転した区内唯一の交通公園です。
園内では全長約300メートルの道路を自転車や足踏み式ゴーカートに乗って走行したり、交通イベントを通じて、幅広い年代の方が楽しみながら交通知識や交通ルールを学ぶことができます。
電動カートは、水とみどり豊かな環境を次世代に引き継ぎ、だれもが安心して自分らしく暮らせる共生社会を実現するために創設された江戸川区環境みらい基金への寄与を受けて導入されました。
この基金の資金は、区内店舗を利用した資源回収事業や、駅前での環境啓発イベントの開催等にも活用されています。
公園の管理棟は、太陽光パネル・蓄電池・EV充電スタンド、雨水貯留槽などを備え、環境対策にも力を入れています。区は、「江戸川区カーボン・マイナス都市宣言」を表明していることから、「温室効果ガスの排出量実質ゼロ」と「災害対策機能」を兼ね備えたモデル公園、「ゼロ・エミッション・パーク」として東部交通公園を2023年(令和5年)にリニューアルしました。
本事業は、公益財団法人 東京都区市町村振興協会からの助成で実施しております。
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