第12号 銀座のミツバチに会いに行く!都会の緑との関係性

養蜂箱を前に説明を受ける参加者

20年を迎えた銀座での養蜂

働きバチはオスかメスか?ミツバチの生態

働きバチはオスかメスか?

  1. オス
  2. メス
  3. 両方

正解2 メス

働きバチは全員がメスで、もっとも数が多く、巣と餌場を1日20往復する働き者です。オスは無精卵から生まれ、全体の1割ほど。ほかの群れの女王バチと交尾し、交尾が終わると死んでしまいます。

 働きバチは、3週間ほどで羽化して早々に仕事をはじめ、巣の中の掃除、幼虫へのエサやり、巣の補修、見張り、飛ぶ練習などを経験し、そのあとようやくミツや花粉を集める係となります。ジョブローテーションの仕組みですが、適正に合わせて選べるわけではなく、日齢に応じて担当していきます。
 巣に1匹の女王バチは、一日に1,000~2,000個の卵を産み、2~3年生きます。働きバチの寿命が1か月から半年(冬期)と考えると、かなりの長寿命です。

働きバチの体のしくみと仕事

 ミツバチの種類は、日本ミツバチと西洋ミツバチがいますが、銀座の巣箱で飼っているのは西洋ミツバチです。日本ミツバチは野生化しているハチで、東京都では上野や浅草で生息が確認されています。一方、西洋ミツバチは明治頃にはちみつ生産や作物の受粉用に海外から入ってきました。

 ミツバチがいても驚いたり、振り払ったりせず、見守っていれば、襲ってくることはまずないといいます。ミツバチは動く黒いものに寄っていくため、濃い色の服装を避けるのがベストです。
 参加者は事前案内により淡い色の服装で準備万端です。いよいよミツバチが入居する紙パルプ会館に向かいます。

まちの緑があってこそのミツバチの生活

 紙パルプ会館に向かう道中、ミツバチたちの栄養源である道路沿いの緑に目を向けました。
 普段見過ごしてしまう街路樹のセイヨウトチノキ、シナノキ、垣根のシャリンバイは、ミツバチが好きな花を咲かせます。他にもオオシマザクラ、ウコンザクラ、ガクアジサイなど、知っているようで知らない草木の正式名称を知り、博識になった気分です。
 まちなか植物観察家の北村さんは「何気なく見ている草木ですが、名前や性質を知ると散歩が楽しくなりますよ」と街路樹や植栽の花の名前を教えてくれました。

いつもの道も立ち止まるきっかけに。まちなかの緑を説明する北村さん(左)
地上45メートルにある銀座の養蜂巣箱

 巣が手狭になると分鋒(ぶんぽう)といって別の場所に引っ越してしまうため、箱を縦に増やし居住スペースを増やします。花によって変わりますが、春から夏にかけて1箱で50キログラムほどのはちみつが収穫でき、昨年度は5か所ある銀座の養蜂場所で合計2.6トンもの収量がありました。

 巣箱の近くには、スイレンが植わったバケツや他の植物や苔が育つプランターが置かれていました。これはミツバチのための水場(みずば)です。ミツバチは暑い時期は特に水を吸って、巣箱の入り口で水を吐いて気化熱で巣の中を涼しくするので、重要な場所です。

ミツバチにとって大事な水場

 ドキドキのミツバチとの対面を果たした後は、1階降りた10階のテラスBee Gardenでしばし休憩です。四季折々に様々な花を咲かせる小さな屋上庭園で、ミツバチの蜜源となる植物を中心に、リンゴ、ミカン、オリーブ、ラベンダーなどが植えられています。葉の香りをあれこれ嗅いでは「いい匂い」と参加者同士で話し、まさに天然の香水ショップのようでした。

春には桜が咲き誇るテラスBee Garden

 見学も終盤戦、最後は銀座三越の屋上庭園に向かいました。
 屋上庭園「銀座テラス」は銀座三越が2010年に増床リニューアルした際、一般開放するテラスガーデンとその一角にテラスファームを9階に新設しました。テラスファームは、都会の子どもに食べものをつくることの大切さや自然との共生を感じてもらうことを目的に、中央区立京橋築地小学校の4年生を毎年迎え、サツマイモの苗植えや落花生の種まき、収穫などの農業体験を行なっています。

これは何の香り?アメジストセージに釘づけ

 現在は農業体験前とのことで、畑にあるのは花やハーブ類でした。マリーゴールド、ニチニチソウ、キンギョソウなど春の花が花壇を彩っています。
 どの匂いが好きだったか、小学生の女の子に尋ねると「ローズゼラニウム!」と答えてくれました。葉をこするとバラのような華やかな香りがするのが特徴で、香料の原料としても利用されている植物です。

 参加者の中には昨年落選して、念願の見学会だった方もいました。「ミツバチの生態が学べ、怖がらなくていいとわかった」と笑顔を浮かべていました。他にも、これからは生活の中で緑に意識を向けたいと感想があり、ミツバチと自然の関係性も学べたようです。

ここからは、東京の一等地に拠点を構える中央区立環境情報センター「エコノバ」に迫るよ!実は大都会でも環境講座をやっているんだって!

大都会の中の環境施設